
本ロゴデザインは、奈良織物工業協同組合が進める地域ブランディングの一環として、「奈良県+蚊帳織り技術」という価値をひとつの象徴として可視化することを目的に制作しました。
「今治タオル」に代表されるような“地域名と製品技術が結びついたブランド”を目指し、加盟企業が製造する蚊帳織り製品に、シールや印刷として共通で使用できるロゴとして設計しています。
蚊帳織りは、目の粗い織物を均一かつ安定して織り上げる高度な技術であり、布巾やガーゼなど、日々の暮らしに寄り添う製品を長年支えてきました。
本ロゴでは、その織物構造そのものに着目し、タテ糸とヨコ糸が交差する様子を抽象化したモチーフとして表現しています。装飾的な図案ではなく、「技術そのものが意匠になる」ことを重視したデザインです。
地域性の表現については、過度にモチーフを詰め込むのではなく、「奈良の蚊帳織り」というネーミングと組み合わせることで、奈良という土地の文脈が自然に伝わる構成としました。
これにより、特定の象徴に依存せず、加盟企業それぞれの製品デザインにも柔軟に馴染むロゴとして成立しています。
カラーは、奈良の歴史や文化を想起させる落ち着いた色味を基調とし、印刷・シール・スタンプなど多様な媒体でも視認性と再現性を確保できる設計としました。
奈良県の県章カラーに限らず、鹿、大仏、寺院、奈良公園、若草山といった奈良を代表する風景や記憶を連想させる色調として整理しています。
ロゴタイプは、日本語表記「奈良の蚊帳織り」を主軸に据え、英字表記「NARA-NO-KAYAORI」を併記。
国内向けのわかりやすさと、将来的な対外発信の双方を見据えた構成としています。製品に使用した際にも読み取りやすく、地域ブランドとしての信頼性が伝わるバランスを意識しました。
本ロゴは、19社の加盟企業それぞれの個性を尊重しながらも、「奈良の蚊帳織り」という共通の価値で結びつくための“共通の印”です。
製品に添えられたシールや印刷を通じて、「これは奈良の蚊帳織りでつくられたものだ」と直感的に伝える役割を担い、蚊帳織り技術と地域の魅力を未来へとつなぐ象徴となることを目指しています。


– ご依頼主様の声( 奈良県織物工業協同組合 様)–
協同組合のため、数社が関わるロゴ作成を依頼しました。
各社から出る抽象的な意見と、ロゴに対する特徴や思い、キーワード、サンプルモチーフの印象だけで、ここまでクオリティの高いロゴができるなんて正直思っていませんでした。
1,2個のロゴでは納得できない会社もあったと思いますが、10個あることで各社の考えが整理でき好評でした。
この費用で丁寧かつレスポンスの早い対応していただけるなんて驚きで、本当に満足しています!
今後も信頼して継続的にロゴの相談にのっていただく予定です。